“トキ”というりんご

すっかり更新が遅くなってしまいました。
まかなえ果樹園では新しいことをどんどん進めていっております。こちらでの紹介ができていませんが、インスタグラムでちょくちょく投稿しておりますので、是非ともご覧下さい。
さて、トキというりんご。土岐さんがつくったのでトキですね。黄色系品種で収穫は9月下旬〜10月上旬。糖度15度前後〜16度以上を目指してつくっておりますが、この時期に収穫できる黄色系品種としては割と高糖度なのではないかなと思います。食味も良くて、ハッキリとした甘さがあり、酸味も穏やかですのでお子さんにも好かれる品種です。香りも良いですね。

青森県での生産が多いですが、昨今このトキを中心にある問題が浮き彫りになっております。それは輸出目的で早期高単価販売を目指すことで収穫時期を前倒ししてしまう問題。りんご全品種の生産量に対してトキの輸出量はどの程度の割合かハッキリとわからなくて、それほど多くないのは確かだと思いますが、いわゆる“早もぎされたトキ”は食味が良くないものが多いことから、県産りんごの評価下落に繋がっています。ボディブローのようでジワジワ効いているような、しかし毎年のこの出来事が確実にダメージを与えています。
(詳しいことは、地元のりんご屋さんのインスタグラムで伺えます。上手くリンクが貼れませんでしたので、インスタグラムで山金りんごを検索して頂ければと思います)
まかなえ果樹園としては、目視による熟度判定、食味チェックによる熟度判定、屈折糖度計、光センサー糖度計による糖度測定による収穫判定を行なっています(〇〇度以上の糖度保証をするというものではないです、ちゃんと美味しいものを収穫するための目安把握のために行ってます)

当園のりんごを一生懸命つくる一方で、自園地さえ良ければという思いは全く無くて、青森県のりんご農家として県産りんごの評価が下がるのはとても悔しいです。

私が就農する前から問題とされていますが、具体的な解決策が一向に上がってこないのが現状です。本当に解決するならば各関係団体がしっかりと協議する場を設けて、具体的な収穫、出荷基準を掲げることが必要かと思います。県内全域の収穫日統一が難しいと思いますので、逆に出荷適合基準を明確にして、それに当てはまらない場合のりんごはどうするのか、果たして国内流通に回して良いのか、そして損をするのはりんごを買った人達だけで良いのか、考えるべきかなと思います。(あくまで超個人的で偏った考えです、いろんな考え方があって良いと思いますが、全体が良い方向に進むべきかとは思います)

一度走り出した輸出目的の早出しですが、個人的にはまだ十分改善できるのかなと思っています。もちろん評価を取り戻すには時間がかかると思います。
果物をはじめ食べ物は美味しくあるべき。ものすごく単純で純粋ですがこれにつきるのかなと思います。
それが色んな人の色んな視点、フィルターを通すと濁ってきちゃうんでしょう。それから解放された時の青森県産りんごは圧倒的だと思います。青森県のりんご農家、世界で1番カッコいい農家であって欲しいですし、そこを目指したいですね。まだ諦めちゃいけません。

まかなえ果樹園

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