実すぐり真最中
実すぐり最盛期です。当園は園地ごとではなく品種ごとに行うスタイルです。行ったり来たりしてます。
王林、つがる、未希ライフ、トキ、世界一、大紅栄と終え、そろそろジョナゴールドの実すぐりも先が見えています。その後は弘前ふじ、そして主力品種ふじへと入っていく予定です。見落としもありますので見直し摘果も行うことを考えると先は長い!
そして春の霜害にあったりんごとそうでないものがハッキリとわかり始めています。園地の場所によって被害の程度は違いますし、さらに同じ園地でも品種ごとに被害の程度は違っています。
これは山手の園地のジョナゴールドの幼果。黒ずんでいるところはガサガサしていてサビ状になっていることからサビ果と呼ばれます。大きく育ってもガサガサした肌のものになりますし、もしかするとヒビ割れたりするかもしれません。
ツルそのものや、ツルと実の付け根に見られたりもしますが、この場合は実が大きくなると重さに耐えきれず落果してしまったりします。
山手の園地のジョナゴールドは状況的にあまり良くない印象ですが、良し悪しを見極めるなど最善を尽くして良い結果になるように作業しました。同じ山手でもふじは比較的良い状況ですので、ガッカリせずに頑張ろうと思います。
こちらは同じ山手の園地にある小袋(新聞紙みたいやつ)をかけた世界一。が落ちたもの。
普通でも落ちやすい品種ですが、今年はより多い気がします。それだけしっかりした実が少ないということかもしれません。
一方で平場のジョナゴールド。比較的中心果がしっかりとしていますので一安心しながらの作業。場所によってやはり被害状況が違っています。こちらでは未希ライフという品種もありますが、今年はそれがイマイチな感じ。それでも全くダメというわけではありませんので、この園地も頑張りましょー!です。
コロコロと転がる実。状況が良いところはガンガン落としています。美味しくなるものを残して、養分を行き渡らせます。そして木に余計な負担をかけないようにして、来年もしっかり実るように花芽を充実させるようにしむけます。
真ん中のしっかりした実だけに摘果した状態。ツルが赤くて大きくならず萎れてるのが受粉がうまくいってないもの、ですがここは本来いらない実なのでこれで大丈夫です。むしろこの方が手間が省けます。技術的にこれを狙っておこなうものもありますからね。
真ん中一個残してそれで終わりじゃないのが摘果。しっかりした実でも、本来実をつけたくない枝にあるものは摘み取りますし、着果量が多い場合も間引かないといけません。その辺の判断が難しいように思いますが、実は理屈をしっかり理解すれば悩む必要はないように思います。
最終的にどの実を残すか悩んだとしても、意外と大差無かったりしますのでどれでも良かったりします。ダメなとこを見極めれば大丈夫。
100点の正解を取る必要はないですが、赤点は取らないようにね!平均点で良いから、という感じです。良いものを摘み取って不要なものだけ残すのはお話にならないということ。
私も今年になってなんとなくスピーディかつ正確にできるようになった気がしています。正確に、というのは実をつける場所と落とす量のことです。不要な部分を摘み取る判断力が身についたからだと思います。手は動かして続けるとして、摘み取るかどうかの判断力が早ければ次々と落としていけることになります。
最初は言葉で理解しても作業の忙しさに任せてどんどんやっていくうちに着果量が多くなりすぎたり見落とししたりですが、ハシゴをかけ変える前に自分の実すぐりした枝を振り返ることでしっかりできるようになると思います。
しっかりと良い実を残すときは間近で見極める力ですが、これは比較的やりやすいです。ならせる位置と着果量、実の間隔は俯瞰で見る目と確認作業が大事な気がします。
1カメ、2カメ、3カメ、俯瞰、と1人で色んなカメラを構えれる人が実すぐり名人かなと思います。
1カメの視点でしか作業できなければ、まだ未熟。枝の裏から見るカメラも必要です。
岩木山の雪解けも進んで初夏という感じですね。景色も緑色が鮮やかになってきました。
暑さも増して、アイスクリームが美味しいですね〜。
オリンピックに実すぐり種目があればどこの国の選手が早いんでしょうか。もちろん各国の技術を持ち寄って、道具の使用もありにして。なんて考えながら仕事しています。
コロナ禍が続きますが、熱中症にも気をつけながら。皆さんも良いシーズンになりますように。
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