りんご高密植栽培
今春から地元の卸売市場のグループ会社である弘果総合研究開発(株)とりんご高密植栽培の共同試験栽培を行うことになりました。数名取り組まれますが、私もその内の1人になる事ができました。
青森県内ではまだ普及が進んでおらず、取り組んでいる方も数えられる程度かと思います。技術を持ち合わせた諸先輩方も取り組んでおられますが、この栽培についてはまだ未知な部分も多いように思います。(そもそも自然相手なので人が知れることは少ないかもしれません)
取り組む方々がベストを尽くす一方で、課題点を見つけ出して共有、解決していく事が欠かせないように思います。個人的にこの事をとても意識していますし、農業現場経験の浅い私ならではの視点が活かされる気もします。それは農業初心者向けのマニュアルづくりに向けるものです。
例えば、定植時の施肥。
ベテランの皆さんは経験的に信頼のある資材を使用するかと思いますし、何の資材がどのように作用するか知っていると思います。
今回私は事前に行われた土壌診断の結果から必要とされた成分の肥料と分量を出来るだけそのまま施肥してみました。若干の誤差はあるかと思いますが、そもそも定植本数の多い本栽培ではこのような目安をつくって行うのが現実的かと思ってこうしています。
土壌診断の結果から割り出した肥料設計が良ければ生育はそれなりに良いのかなと思いますが、途中で追肥が必要だったりすればそれはデータとして残したいと思います。
私がここで思うこと、要は新規就農者が土壌診断の結果から割り出した基準となる施肥量をもとに施肥するためには、そもそもの土壌診断の結果から割り出した肥料設計がおおむね正しい必要があります。
生育は水分状況や天候にも影響される事が常ですが、ある程度正しい基準が無ければ勘や経験に頼らざるを得ません。
また、本栽培では従来の栽培とは異なる点が多々あるということから、新たな基準が存在するようにも思います。しかも地域によって多少なりとも違うはずです。
枝の管理や収穫時期の判定、障害対策などなど考えるとキリがありません。成功を目指す一方で、トライ&エラーな部分があった方が今後のためになるように思います。
まずはM9T337台フェザー苗の生態を観察することから。主幹先端付近に発生してるフェザーの取り扱い、下垂誘引がメインの本栽培で切ることを選択肢に入れるかどうか。ここもトライするところですね。観察観察。
このようなマルチング、金網の保護資材の設置は定植本数が増えれば増えるほど、作業時間圧迫、効率低下になりますが、吉と出るかどうか。
自分に出来ること、出来ないことを選択して、無駄なこと、やった方がいいことを考察していきたいですね。私は10aとか少しずつ増やして、より良い栽培方法を見つけながらやるのが合ってるように思います。ローペースの方がやりたい園地をしっかり計画、準備する時間にもなります。県内の苗木屋さんでは3年待ちという情報もありますので、ある程度先に進める気持ちも必要です。
1haクラスはまだ自信がないですが、世の中には勝負に出る時期というのがありますからね〜。
心強い先輩方とじっくり取り組んでいきます。そして高密植栽培が全てではないことも頭に置いておきます。高密植栽培は1つの方法で、まかなえ果樹園のゴールではないです。
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